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クリムゾンの迷宮 / 貴志 祐介
クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫) 続きが気になってしまい、 結局あっという間に読み終えました。 ネタバレ無しですが、 作品の内容とテーマについて書きます。 -------------------------------------- 本の裏表紙 紹介文より抜粋 ↓↓↓↓↓↓↓↓ 藤木はこの世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。 視界一面を覆う、深紅色の奇岩の連なり。 ここはどこだ? 傍ら携帯用ゲーム機が、メッセージを映し出す。 「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された」 -------------------------------------- 突然、未知の世界で目が覚めた主人公。 それは命をかけた壮絶なゲームの始まりだったっていう話。 SFじゃないです。 なんだろう?ホラーに入るのかしら?? 一言で言うと、バトルロワイヤルに近いと思います。 バトルロワイヤルはテレビで放送されたものを 途中までしか観ていないのですが 逃げ出せないエリアに放り込まれた複数人が たった一人生き残るまでお互いに殺し合うという設定は近いと思います。 サバイバル要素が強い事と、 正体不明のゲーム主催者が凝らした悪趣味かつ残虐な趣向によって 参加者達は閉じた世界での鬼ごっこ的恐怖を味わいつつ、 生を求めて彷徨うことになります。 カニバリズム的な要素が強いので、 グロテスクな表記が苦手な方には絶対にお勧めしません。 私は結構グロやホラー、カニバリズム的な話は平気(注:読む分にはw)ですが、 今回はかなり胸が詰まりました。 腹の底がぞわぞわする感じ。 追う者、追われる者の緊迫感がたまらず、 手に汗握って一気に読み進めてしまいました。 これほど続きが気になる作品は久しぶりでした。 結末については、何とも独特.... スッパリと全てが明らかになるわけではなく、 かなりの余韻を残して終わります。 だがそれがいい! ・・・のかも知れません。 このゲームの目的、正体についての謎解きは、 私にとっては 「何だあ、それかあ(ちょっと落胆)」でした。(←ヲイw!) しかし、後になって読み返してみると、 そういう表記がちりばめられていましたので また違う側面からこの物語を読んで行けました。 すると、だんだんとリアリティが増してくる・・・。 つまり、もしもゲームの目的かつ正体が、現実に存在すると仮定すると、 それ自体がオカルトというか、ホラーなのかも知れません。 実際都市伝説的にもなっているネタなだけに もしかして本当にあるのかもしれないリアリティがあって.... 正直、一読目は、結末の曖昧さと 残された謎がほとんと解決されない為にモヤモヤ感が強く、 なんだか中途半端な作品だなあ、と思いました。 しかし、それこそが逆に このゲームが実在しかねないリアリティを出しているのでは、と気づいた瞬間に 全てがスッキリしました。 参加者は結局何一つこのゲームの正体を知る必要は無いし、 ゲーム自体に色々な謎が残ったままな点についても、 実際「ゲームの駒」扱いの参加者が得られる情報なんて この程度なんじゃないかと思えるのです。 もしも実在するとして、今現在もこういった恐ろしいゲームが 世界のどこかで展開されているかも知れないと想像すると、 後からじわりと怖くなる。 この視点を持って読み返すと、一読目とはまた違う怖さがあります。 猟奇的でグロテスクな内容よりも、 むしろ、このゲームが実在しかねないという 同じ人間が持つ暗部への恐怖がじわじわと襲ってきます。 もしかして現実にあるのかも知れない.... そう考えると、この本はめちゃくちゃ怖いです。 ホラー的要素で一読目も怖い。 しかし後から、精神的にじわじわと、もっと怖くなる。 そんな本です。 怖い本が読みたい方にはホントお勧めですw ↓↓↓↓↓↓↓↓ クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)
by kei-_-happy
| 2011-06-08 11:40
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