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青の炎 / 貴志祐介
青の炎 (角川文庫) ザックリネタバレします。 以下感想。 一言で言うと、悲しい話だと思いました。 切なく悲しい青春の物語です。 高校生の主人公が、 家族を守るため、秘密を守るために 完全犯罪を目論み実行してしまう。 しかしその後罪の意識に苛まれ.... また、完全に思えた犯罪にも徐々にほころびが見え始め... また、後ほど明らかになる事実が より一層悲しさと失望を加えていきます。 これは、ミステリーなんでしょうか。 謎解き的な要素というよりは、 犯罪を犯さざるを得なかった人間の内面を描いた、 人間ドラマだと思いました。 状況としてはボタンの掛け違えが重なったのかもしれませんが 一線を超えるかどうかは自分自身で決断する事です。 その一線を超えてしまったが為の 苦しみと代償についてスポットを当てた作品だと思いました。 似たようなテーマに、東野圭吾の「秘密」や 「容疑者Xの献身」が思い浮かびましたが、 主人公がまだ若く青く純粋な分、より一層悲しさが増します。 淡々と進んで行く物語が切ない。 例えばもしもこれがマルチエンディングのゲームだったら、 ハッピーエンドはこうだろうな、というのがチラリと見えるところも切ない。 また、犯罪を犯すことの代償について考えさせられます。 被害者が被った損害の大きさはもちろんですが、 罪を犯した本人だけでなく 家族や親戚も社会的な制裁を受ける事。 本人の未来を失う事。 もしかして家族の未来も失う事。 そこまで考えた主人公だからこそ、 こういう結末になってしまったのでしょう。 本当に必要な行為だったのか? 犯罪に手を染めなければいけなかったのか? 主人公の中で燃え盛る「青の炎」が次第に大きくなり、 ついには自分自身をも焼き尽くしてしまった悲しい物語でした。 「犯罪を犯すとは、どういうことか」 その代償について しみじみと考えさせられました。 青の炎 (角川文庫)
by kei-_-happy
| 2011-06-14 14:18
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