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ラッシュライフ (新潮文庫) 伊坂さんの本は、 ゴールデンスランバー 砂漠 に続き3作目。 以下感想ですが、ネタバレ含みますよ。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 読みながら、真っ先に 映画「バベル」を思い出しました。 立場も状況も異なる人々の群像劇 & それぞれが微妙に影響しあい、実はリンクしていたり 一応、核となる部分に バラバラ死体や拳銃があり、それらを通じて 一見無関係な人々が実はお互い意図せずとも影響を与えあっていた、 って感じです。 ですが、正直、結構混乱したし戸惑いました。 それぞれの時系列がかなり前後していますので、頭の中で組み立てる作業が大変(汗 時系列がバラバラだと気づいたのが途中〜終盤なので、 全部読んだ後に読み返して伏線回収作業ですw 細切れに読んだからいけないんだろうな、 一気に読まなきゃいけなかったんだろうな、と反省。 高飛車なキャリアウーマンが転落する様、 泥棒稼業から足を洗い新たなスタートを切るかも知れない男、 おそらくはこの後自ら死を選んだであろう若い男性、 どん底から立ち直り、今の自分を受け入れる強さを学んだ中年男性、 それぞれがそれぞれの人生を歩いていて、 それらがフと交差する様を淡々と描いた作品でした。 ホント、バベルと似てる。 バベルほど高尚なテーマは感じられず、 もっと淡々とした、ある意味人生を達観したような著者の哲学的思想が ふんわりと載せられているだけ、というあっさり具合です。 エッシャーの騙し絵に集約されているのも良かったですが ちょっとご都合主義な部分が多かったようにも思います。 もう一押し、なにかズドンと欲しかった気もしますが これはこれで、この淡々とした世界こそ 私達の人生そのものなのかもしれない、とか思えたりして良かったです。 ラストに 絶望を超えて、 これから死という安らかな世界を選ぶかもしれない若者と もう一度自分の足で進んで行く強さを得た中年男性が交差する所が なんとも切なくてちょっと涙が出てきました。 少し時間を置いて、 また読み返してみたい作品です。
by kei-_-happy
| 2011-11-01 12:09
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