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残念ながら あまり体調がヨクナイ・・・。
ので、充電中。 というわけで、読書ざんまいなりーー。 先日、図書館でイロイロと借りてきたのですが、 その中でも、なぜかこんな本を手にとってしまいました。。。 『 人肉 と 日本兵 』 ・・・・。 こりゃまた・・・。 でも なぜか 借りて来ちゃったんですよね。 今日は ちょっと 重たいテーマなりよ・・・。 高校生の頃、確か 「野火」という本を課題図書で読んだことがあります。 あと、「海神丸」。 『 野火 』 は 戦争の話。 野火 (新潮文庫) 『 海神丸 』 は 確か 漁船が遭難し、漂流する話だったと思います。 海神丸―付・「海神丸」後日物語 (岩波文庫 緑 49-1) どちらも 極限状態の中で 人間の肉を口にするか否か、 といった話だったと思います。 高校生の当時は、もうとにかく 気持ちが悪くて 「人間の肉を食べるだなんて!」と ただ顔をしかめるばかりでした。 それに、確か、『野火』や『海神丸』では人肉を食べる罪を犯さずに 踏みとどまった人間が主人公になっていたと思います。 そこで踏みとどまった主人公よ、エライ!と思っていたものです。 そうなると 私の意識の中でも、当然 人間の肉を食べる = 即ち 悪、狂人のすること だと思っていました。 たとえ戦場でも どんな極限状態の中であっても 人として それだけは やってはいけないと思っていたのです。 そんな思いを持ちつつ図書館で本を手に取った時、 まず 裏表紙に書かれたこの文章に 目が釘付けになりました・・・。 【 侵攻したとき 28万人 生きて故国に帰ったもの 7万人足らず。 21万人以上の将兵が死んだのである。 そして死者の88%は 餓死と病死であったという――。 】 この本は 実際にフィリピンのルソン島に派兵された著者が 事実を記録し 戦争の真実を皆に知って欲しいと 本にしたためたものだそうです。 著者=主人公であり、赤紙が自宅に届くところから 物語が始まります。 そして 満州、台湾を経て フィリピンへ進駐し、 部隊の本営が全滅するところから 主人公の部隊が 生を求めて ジャングルの山々を彷徨う記録が綴られていく・・・。 読み進めていくにつれ、主人公の変化とともに 私の考えも 変わってきた。 極限の飢えとマラリアで、死んでいく仲間が 主人公達に残した言葉 「 死んだら、わしの肉を みんなで食ってくれ。蛆に食われちゃたまらん・・・。 戦友の血となり 肉となって いっしょに日本へ帰りたい 」 そして、一人、また一人と死んでいき、その肉を食って生き延びる。 最後にたった一人 生き残った主人公が 米軍に救助されて 話は終る。 この主人公達だけではなく、 多くの日本兵が 極限状態の中で 同じように 兵隊の、人間の肉を食い 数多くの命を体に取り込んで 生への執念を燃やしたのです。 もちろん 現代の平和な日常おいて、 いたずらに人を殺してその肉を食べるという事は倫理的にどうかとも思います。 けれど、生と死のはざまの極限状態におかれたこの方々が それを選択したことを非難することは誰にもできない、と思ったのです。 最後に、著者のまえがきから 抜粋した内容を記しておきます。 ---- 死んだ兵隊の肉を食うのは、そこでは 最高の道徳でした。 道徳の本質は 個人が「生きる」ことにあるからです。 さらに、生きている兵隊を殺して食うのも、個人にとっては、最高の道徳でした。 本書に書かれていることは すべて実際にあったことです。 戦記もののはんらんする中で、ついに誰も書いてくれなかったこのことを、 どうしても書かなければと決心しました。 米軍の追撃、マラリヤの恐怖に加えて、 飢えという真の極限下における人間の生きざまです。 ---- 戦争と平和、命とは、人間とは・・・ と ちょっと重いテーマではありますが 今 平和な日本で 豊かに暮らす毎日の中で 忘れかけている様々なもの、 極限下における人間の尊厳について新しい切り口から迫った本だと思いました。 「人肉と日本兵」 ~一兵士の見たフィリピン敗走の真実の記録~ 石長 真華 / 著 自由国民社 / 発行 残念ながら現在は廃盤になっているそうですが、 こちらで少し古本が出ているようです。 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 人肉と日本兵 ―一兵士の見たフィリピン敗走の真実の記録 (1975年) 似たような本としてこちらも挙げておきます。 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ 棄てられた日本兵の人肉食事件 読んでみたいと思います。。。
by kei-_-happy
| 2006-07-09 22:04
| 読書感想
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