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墓地を見おろす家 (角川ホラー文庫) そろそろ暑くなってきたので、と 久々にホラー小説に手を出してみました。 恐かったー、結構ぞわりとしました! 以下、ネタバレ含んだ感想です、未読の方はご遠慮下さい ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ あらすじとしては、 新築マンションを購入し、引っ越してきた家族の物語です。 墓地の脇に建つ為か、立地などの条件からしても格安で買えたようです。 しかし、引っ越して来た翌日に、 ずっと飼っていた小鳥が死んでしまいます。死因は謎。 娘曰く、夜な夜な死んだ小鳥が現れて、 この場所には悪魔がたくさんいると忠告してくるんだそうな。 地下に住民用の物置スペースがあるようですが、 その地下室で遊んでいた娘が、 膝をパックリ切られるという怪我を負います。 これも原因不明。 よくわからないがかまいたちか何かだろう、という結論に至ります。 また、娘が怪我をした際には、一緒に遊んでいた友達が親を呼びに行ったが最後 エレベーターが突然動かなくなり、 地下へ助けに行けないという事態になります。 (地下室へはエレベーターを使ってしか行けない構造なんだそうな。) いやだー、こういう閉じ込め系苦手なんだよう〜・・・。 結局は謎のスピリチュアルな住民がエレベーターの呪い?を解いてくれますが。 その他にも、テレビに謎の黒い人陰が写り込んだり、 誰もいないのにガラスのドアに人の手形がびっちり付けられたり 地下室から謎の騒音がしたり、 点検に行った人たちがエレベーターが動かなくなって 再び地下室に閉じ込められたり、と 他にも色々と起こって行って、 マンションの住人はどんどん退去してしまいます。 最後に残った主人公一家も転居先を探すのですが、 見つけた物件が火事で消失したり、その物件で人死にが出たりで なかなか引っ越せず、ついに最後の住人になってしまいます。 ようやく転居先を見つけて引っ越す日になるのですが、 自宅マンションの窓が全部開かなくなり、 マンションエントランスのガラス扉も 人の手形で真っ白になり、開かなくなってしまいます。 電話も電気も使えなくなり(もちろん全て原因不明)、 手伝いに来ていた弟夫婦と一緒にマンションに軟禁状態となります。 外から来訪予定だった引っ越しのトラック、電気屋、電話屋さんは みーんな謎の力で溶解して地面に溶け落ちて死亡 (これはちょっとワロタです、さすがに無理があるかな、とw) 弟夫婦も、地下室に見つけた謎の地下道を進んで行ってOUT。 手だてがなくなった主人公一家が自宅で呆然と?しているところに ひたひたと魔の手が忍び寄ってきたところで終了、です。 ざっとあらすじを書くとこんな感じ。 文章がとても読みやすいので、 細切れ読書ですが1日で読んでしまいました。 いやあ、恐かったなー!! 何が恐いって、結末がはっきりと書かれていませんが、 どうみてもBADENDに向かっていて、 全てが詰んだらしいところで話が終っているという後味の悪さ。 あと、何故この家族がこんな目にあうのか、 何が原因でこんな怪奇現象が起こるのか、 明確には説明されていないモヤッと感。 すぐ外では普通の日常があるのに、 どうやってもそこに逃げ込めない絶望感、 あとは謎の存在にターゲット設定された上での追われる恐怖、ですかネ。 正体も目的も分からないから 対処のしようが無いというところも恐いです。 一応、この主人公一家が暗い過去を持っており、 それが原因なのかな?とは思いますが 確定的な事な何も書かれていません。 というわけで、いろんな伏線がほとんどそのままに 話が終りますので... これはかなり評価が別れる作品では無いでしょうか。 なぜこうなったのか、どうすれば助かったのか、 救われるような情報がほとんど与えられないままなんです。 主人公達が絶望の渕に追い込まれていくのを淡々と見ているだけなので よくあるホラーもののように、悪の存在と戦ったり、 呪いを解く為に何かを探したり、という happyendへのルートがどこにも用意されていないので ちょっと鬱になる話、なのかも知れません。 私はこういうもやっとした恐さ結構好きなので、面白かったです。 実際、心霊現象なんてそんなもん(原因・因果関係不明)だとも思いますし、 対応策がある事の方が珍しいんじゃないかしら。 なのである意味リアリティがある恐さだなあ、と。 しかし、運送屋さん達が 謎の力によって跡形も無く溶けちゃった(溶けた跡は残る生々しさはあるけど) というのはちょっとやり過ぎかなあ、と思いました。 突然どこかに消えた、とか、神隠しぐらいでいいんじゃないの??とw 単にお墓のそばにあるというだけで ここまでおぞましい展開になるものか、とは思いますが 住む所を探す際には一応気をつけた方がよさそうだなあ、とも思いました。
by kei-_-happy
| 2012-06-21 23:52
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